「また 駄目だった」
この春 4回生になった娘からの電話
就活が上手くいかないのです
最終面接や その近くまでは行っても
最終的には選ばれない
「途中までは行くことができできても
ゴールまでたどり着くことはできない
自分に欠けているものはなんなのだろう」
彼女の夢の世界からかけ離れたところにいる私には
何もアドバイスすることはできないのです
第一面接から だんだん進むたびに
膨らむ期待と過度の緊張
それを 何度も何度も繰り返し
身体も心もぼろぼろになっているようでした
「大丈夫だよ
必要としてくれるところ きっとあるよ
まだ そこに巡り会ってないだけだから」
そう言って電話を切った後
涙が流れてくるのを止めることができなかった
まったく 子離れできてない自分が情けない
大学進学の際
「一生に一度のことだから
関東の大学 1つは記念受験していい?
凄く 興味深い学校があるの」
そう言った娘に
「受けてみたら?」
<ひと恋>がらみで私も軽い気持ちで賛成し
娘の受験のついでに<ひと恋>のロケ地めぐりを楽しんだ母でした
なんと・・・・・ 運命の悪戯
記念受験のはずの学校に合格!
第一目標だった関西の大学には受からず
そこからは 思いも寄らなかった展開が待ち構えていたの
「お母さん 行かせてあげてください」
高校の担任の先生からも言われ
チャンスを活かしたくなった娘を
後押しして送り出すことになってしまった
決まっていた別の大学での奨学金付きの2年間の米留学も
娘を引き止めることはできず
あれよあれよと
すごい勢いの流れに流されて
関西から離れていったのでした
そこから 娘の運命は大きく変わりました
今まで見たこともなかったような
経験をさせていただくチャンスにも巡り会い
彼女の夢は大きく膨らんだのです
けれども
100年に一度と言われる不況
簡単に夢にたどり着くことはできません
カエルは 狭い井戸の中で生きるのが幸せなんじゃないの?
「狭い世界に閉じこもって広い世界も知らないくせに」と笑われようとも
自分に合った場所で暮らす方がいい・・・
なまじ 大きな海があるなんて知らない方がよかった
その広さや そこで出会うかもしれない見たこともない世界
そんなものに憧れてもしようがない
だって カエルはカエルなんだもの
海では生きることはできないもの今までは 運命を信じていた
どんな結果も先に繋がっている
そう思っていた
けれども
ここ最近の冷たい雨の中で
暗い気持ちに襲われて
ゆっくり考えることもできなくなっていた私でした
でも 今日は暖かい太陽が
私を少し 元気付けてくれました
思い存分海を見て
自分を試して
そして 帰ってくればいい・・・何が起こるか予測がつかないこんな世の中だもの
もしかしたら
カエルも海で生きられるかもしれない
でも もし やっぱり無理だとわかったら
ここに 帰ってくればいい
いつでも 私たちはここにいるのだから
ドラマの主演
スポーツキャスター
ワールドツアー
とてつもなく大きな大きな海に住んでいる彼とは
全く違う狭い井戸の中にいる私
私の知らない広い世界を 覗き見させてくれる彼と娘
あまりの広さと遠さにため息をつきながらも
垣間見える未知の世界を
少しだけ楽しませてもらおうと思います

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秋から 今までに 何十社 エントリーして 面接して
いくつか、最終面接までたどりついて
最後の砦で、「今回は残念ながら…」のメールの受信
彼が投げつけた 携帯を 友人が拾って なぐさめるしかない 自分が悲しいと
目に涙をためて 話してくれ…
夢があるほど、辛い時代かも…と、つぶやいていました。
努力したから 頑張ったから 上手くいく というわけでなく
これが社会だよ なんて 大人ぶって諭したくない。
親は、どうあるべきなんだろ って、難問にぶつかる度に オロオロして
いつまでたっても 終らない子育て。
でも、ほんとは、子育てでなく 親育てされてるんだろうね。
息子も 20歳の誕生日を控えて、今頃 反抗期?
なんて、思うこともしばしば
従順に母には育てやすい子でしたが、いつまでも かずくんなんて 言ってちゃいけないな(実は、うちの子もかずくんです 笑)
大海は知らないほうが幸せかもしれない。
でも、幸せかどうか 決めるのは 自分ではなく本人次第。
戻ってくる港があれば、それでいいんだよね。
まだまだ、小さい 港です…。