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Author:彩花
ごくせん・野ブタではかっこつけてる嫌なヤツだったイメージが、こんなに変わってしまうなんて・・・・・
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運命って信じますか

運命ってあると思う
人に限ってじゃなく
物、本、ドラマ、映画、歌
刺激を受けるものや 興味をそそられるもの
気になるもの 好きだと思えるもの
すべてとの出会いが 運命だと思う

亀梨君と出会い ファンになり
ブログを始め、物語を書き始めた
すべてが  私になにかを与えてくれるものだと思う
運命は変えられない
出会いは変えられない
でも、出会った後 その出会いをどうしていくかは
その人次第
何かの本に書いてあった
江原さんの本だったかもしれない

亀梨君との出会い ブログとの出会い
まだ始まったばかりだけど
何かわくわくするものを運んでくれそうな気がする


さて 「見えない約束   vol 4 」 「運命」という小題をつけました

今回は物語はさらに展開を見せます

コメントを下さる方々 ありがとうございます
すごく励みになります


では  つづきを読もうと思ってくださる方は お進みください





        
   見えない約束

vol 4    運命




私自身・・・?


私は ショーウィンドウの前に立っていた
「村山さん お願いします」
私は コーヒーカップやソーサーを ウィンドウに飾っていく
商品の仕入れも任されていたんだったと
十数年前 正社員として仕事をしていたときの自分を思い出した
自分が仕入れたカップを買っていくお客さんの嬉しそうな顔を見るとき 
なんともいえない充実感を感じたものだった

娘が2歳になったとき 一旦 この仕事を辞めた
決めたのは自分だ
娘は病気がちだったので 
仕事中の保育園からの呼び出しはいつものことだった
母親である自分の人生を生きよう
そう決心した
夫は 私の考えに賛成だった

前の上司から声をかけられ パートとして同じ職場に戻ったのは 
娘が中学生になったときだった
後輩は 自分を立ててくれるし 上司も ある程度のことは任せてくれる
それなりのやりがいはあった
けれど あのまま仕事を続けていた同僚の仕事に比べれば
自分の仕事はパートとしての域を出ていないのは
自分が一番知っている





その夜も 彼は来ていた
「あれっ これって」
彼は 私の財布を手にしていた
たまたまダイニングのテーブルの上に置き忘れていたのだ
「あのときの女の人 彩花さんだったんだ」
それは あの時コンビニで持っていた財布だった
白と黒の幾何学模様の斬新なデザインが気に入っていて
2年くらい使っているものだった

この財布を覚えていてくれたの?
「かわったデザインだったから ちょっといいなと思って」
私の顔を見ながら 彼は付け足した
「それに 彩花さんと 前にどこかで会ったことあるような気が
ずっとしていたんだよね」
と彼は納得したように ひとりうなずいている 
けれど すぐまた 怪訝そうにして
「ねぇ でも コンビニで会う前にもどこかで会ってない?」
「コンビニでお金を払ってくれたとき 
あれっ この人会った事あるって気がしたんだよね」
「ね 前にも 会ってるよね どこでだったろう」
と 考えている

海に続く公園の前で 子猫に話しかけていた彼を見ていたこと
なぜか 自分だけの秘密にしておきたくて 嘘をついた
「いいえ 他では会ってないわ コンビニが初めてだと思うわ」
私は答えた
「ふうん おかしいな なんかそう感じたのにな」
「でもさ 2度も会うなんて 運命じゃね?」
と 自分の考えが気に入った様子だ

「運命?うん? ドラマみたい?」
彼は続けた
「コンビニで お金が足りなくなった男は・・・ 
ある女の人に助けてもらう・・・」
「次に 再会して 今度は子猫を助けてもらうんだ・・・」

キッチンで食事の片づけをしてる私をよそに
ドラマ作りに夢中になって ひとりで盛り上がっている
彼の顔はここから見えないけど 嬉しそうな様子は声で分かる

「ね ドラマみたいだろ」
彼は 楽しそうに どんどんドラマを進めていく
「そして それから 男はその人妻の家に通うようになる・・・」
「人妻」と言ったところで 彼の声音が変わったような気がした

「ちょっと このドラマ よくね 人妻と若い男って ちょっと危険じゃね
う~ん このドラマの続きかぁ」
まるで ひとごとのように ドラマにしてしまっている
「ねぇ ねぇ ねぇ このドラマの2人って これからどうなると思う?」
ダイニングの椅子から彼が立ち上がる音がした 

「旦那さんはね 出張中なんだよね」
彼の声はますます嬉しそうになっている
もしかして 彼 どんどん私の方に近づいてきている?

「ね ね 2人はさぁ・・・」
と 気が付いたときには お皿を洗っている私の後ろまで来ていた
彼の声が耳に直接かかりそうで 立っているのがやっと
振り向いたら彼に触れてしまいそうで 
私はかろうじて 彼の脇をすり抜けた

「そんなところに立ってたら 邪魔 邪魔」 
「お茶入れるから 向こうに座ってて」
私は平気を装って わざと邪険に突っぱねた
ドキドキが彼に 読まれてないよね


「俺 お茶 いらね」
彼はつまらなそうに ソファーに座り
唇を尖らせて 拗ねたようにしている
クッションに顎を乗せて こちらを上目遣いで見ている

拗ねている彼が たまらなく可愛い
ドキドキさせられることが 少しずつ楽しくなっている


彼が言ってるのは 彼の作ったドラマのこと
自分たちとは 関係のない話として聞こうとしている
ほんとうは 考えなくてはいけないことを
深く考えることから逃げようとしていた
自分でも意識してないところで・・・


「私たち 2回 続けて 会っただけだわ 
運命なんて そんな大層なことじゃない ただの偶然よ」
私は さりげなく答えたが 心では反対のことを考えていた

会ったのは 2回じゃなくて 3回なのよ 本当に運命かも
でも それって それって どんな運命なの? 








それから何日か経った ある日
何気なくTVを見ていた私は画面の前から動けなくなった

きらきらしたライトを浴びながら 
歌っている男の子
華やかな衣装に包まれて
軽やかにターンし 扇情的に腰を回しながら踊っている
若い女の子の嬌声の中
誘うような表情がアップになる
自分をどう見せればいいか知りすぎている笑顔
口の端を持ち上げ派手にウインクする
画面の向こうの何人の女性を誘っているのだろう

そのとき 一瞬 あの瞳が映し出される
透き通った茶色の瞳
「彼なの?」
確かに彼だ

どんなに 悪ぶって 格好つけてみせても
一瞬見せる あの澄んだ瞳
彼に間違いない

コンビニで見たモデル風の彼はこの彼だったんだ
こんなに華やかな世界に住んでる男の子だったんだ

近くの書店で 片っ端から雑誌を読んでみて
彼が KAZUYAという名前で
アイドルグループの一人だということを知った
どの雑誌にも取り上げられており 何冊かは表紙になっていた
彼が こんな世界の人だったなんて

帰り道 なんともいえない寂しさが襲ってきた
彼がいきなり遠いところへ行ったような気がした
でも どうして私がこんな気持ちにならないといけないの?
だって 最初から ただ 子猫を助けてあげただけの関係じゃない
それ以上 なんでもないよね
そのとき 自分の中に知らないうちに
彼の存在が入り込んでいたことに気付き 
なぜか 慌てた
困惑した自分に気付き もう一度困惑した

彼が誰であっても関係ない
もともと たいした関係じゃないじゃない
言い聞かせながら 歩いた 
自分が家に着いていたことにも気付いていなかった



        (つづく)


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コメント

ananちゃん おはよう♪
だんだん切なくなってきたね・・・
一人でいろいろ考えて、から回りして
自分とダブって見えてしまうのが
おもしろいかなぁ~
KAZUYAが今後どんな行動にでるのか
凄く楽しみです!

最初から通して読んだんだけど
何か懐かしい感じがしたのよ。
私、学生時代文芸クラブに入ってたんだけど、
こういうの書いた気がする。デジャヴだわ~~
う~~ん、彩花のイメージは桜井幸子なんですけど、遠い?

うさこちゃんコメントありがとう

切なくなってきてるかなぁ
どうしても 自分と重ねて書いてるのね
私が 重いところがあるから
明るく軽い感じにならないのね
でも 2人は出会ってよかったっていう
方向に行くので 期待していてね
いつも ありがとう

ホワちゃんコメントありがとう

懐かしい感じ・・・
古き時代の感じがあるのかしら?
今風にするのには 無理があるのかな?
ホワちゃんは文芸員だったんですか
すごいね
私は 長く書くのは 初めてなので
いろいろ苦労しています
楽しかったり 苦しんだり
なんとか 読んだ後
しあわせになれる物語にしたいです
桜井幸子って
亀梨君が吸血鬼のドラマで共演した人?
どうかな?
そんなイメージかな?
誰のイメージだろう

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