昨日のカートゥンKAT-TUN
中村 中さんの穏やかで柔らかい笑顔の中の
凛とした美しさに惹かれました
何かを秘めた人 何かを抱えている人に惹かれてしまいます
亀梨君のファンになったのも
彼が何かの歌番組で真剣に質問に答えている姿を見たからでした
その後 おしゃれイズムや少倶プレミアムでの話の中で
彼がここまで来る間の葛藤や苦悩を知ることによって
今まで思っていた外観から受ける軽いヤツというイメージと
彼の内面にあるまっすぐさの大きなギャップにやられてしまいました
カツカツは好きですね
今まで知らなかった人や 苦手意識があった人の
人間的魅力に気付かせてくれます
今日の亀梨君は落ち着いた感じでしたね
「一番好きな人とは結婚できないのか」
と言っていたけれど
私はやっぱり一番好きな人と結婚したと思っています
ただ 一等賞を続けていくのは難しいですよね
結婚って 私の一番でいて あなたの一番にして
というものとちょっと違うと思う
番外というか
誰かと比べたり どっちが多く思ってるとかという視点とは違う
許し合う関係?
今日の亀梨君は 少し大人っぽく
私の物語の「彼」は もう少し 若いイメージだなと思いました
私の「彼」は 19歳から20歳くらいの亀梨君になっているみたい
最初の子猫のシーンが
そのくらいの年齢の感じだったからかもしれません
最初はそんなつもりなかったのに 今読んでみると
少年の部分が多く残っている「彼」になっていました
自分でも知らないうちに物語のイメージはできていくんですね
物語の続き 少し迷っていました
ここまで割りとさらっと書けていたのに
一度迷いだすと先に進めなくなりました
2パターン考えて どちらがいいのか1日迷いました
重くなりすぎないように気をつけているのですが・・・
それでは vol 7 です
続きを読んでくださる方はお進みください
見えない約束
Vol 7 いつまでも
その日 彼は たくさんの食料品を詰め込んだスーパーの袋を2つ
両手に持ってやって来た
「いつも作って貰ってるから 今日は俺が作るよ」
「えっ 料理なんてできるの?」
彼は 鼻歌まじりで 上機嫌だ
「ねぇ 買い物なんてして 平気なの?」
人気のアイドル歌手なのに スーパーで買い物?
「大丈夫だよ サングラスと帽子があるから」
って 言うけど その方が もっと目立ってること
自覚してないのが可笑しくて 笑ってしまう
「誰かに 見つからなかったの?」
「大丈夫だけど オバタリアンにじろじろ見られた」
「オバタリアン?」
彼は まさに私がオバタリアンにあたるべき存在だと気付かないし
自分が失言したことにすら 気付いていない
彼の包丁を持つ手つきは 少し危なっかしいが
器用に人参や玉葱を 切っていく
みじん切りといってるのは 角切りに近いけど
それは黙っていてあげる
「今日は 俺が作るから 彩花さんは そっちで座ってて」
「絶対 手伝っちゃだめだよ」
と 言って 無理やり座らせられる
男の人が料理するところ こんなふうに見るのって初めて
なんだか幸せな気分
彼は私のエプロンをつけて 髪を少し後ろに束ねている
耳から顎の線がとても綺麗だ
彼の首は前から見ているとがっちりしてるのに
斜めの角度からみると 女の人のように華奢で美しい
鼻歌を続けながら フライパンの中味を混ぜている
真正面から見るのは 気恥ずかしくて
彼の顔を こんなにまっすぐに 見たことはなかった
通った鼻筋 切れ長な目
柔らかく首にまとわり付く茶色の髪の毛
なにげないTシャツに見えるけど
襟ぐりの開きの大きさも計算されているかのようで
鎖骨にかかる銀色のチェーンの先のどくろが 艶に揺れている
さすがアイドルといわれているだけあって
立っているだけでも絵になる
もし 亜梨沙が「自分の彼」として 彼を連れてきたら
「だめよ ちゃらちゃらしてて 信用できそうにないわ」
と 受け入れられないオコトの子のタイプそのものだ
なのに 私と彼が ここに こうして2人でいる
私は ひとり笑ってしまう
華やかな世界に住む彼の持つすごく危険な匂いと裏腹に
彼の心の中の奥深くにあるまっすぐな誠実さに
私は 惹かれている
いや そのどちらにも 惹かれているのというのが
ほんとうの気持ちかもしれない
「なに?」
私の視線に気付いたのか
どうしたのという表情で 彼は溶けるような笑顔を私に向ける
「醤油 どこかな?」
と言ったり
「あっ やべっ ちょっと 塩入れすぎちゃったぁ」
と 彼が言うたびに 私が立ち上がりそうになるのを
「だめだよ 座ってて」と 無理に座らせられる
「さあ できた」
と 彼が運んできたのは チャーハンとスープだった
「ね うまいだろ?」
と 味見もぜずに自信満々に言ってる彼
でも、私の顔を心配そうにのぞきこんでいて
言葉とは反対に自信なさそうなのが面白い
「うん おいしいよ」 と言うと
「うまいにきまってるだろ」
と 安心して やっと自分も食べ始める
「うん うまい!」と 満足そう
「スープも飲んでみて」
彼は ますます自信満々だ
「うっ ちょっと 辛い・・・でも おいしいよ」
私が 慰めるように言うと 自分も飲んでみて
「わぁ~ 辛い」
と 急にしょげるのが可愛い
「もう 捨てちゃえ」
と 彼は半分自棄になって スープを流そうとしている
「だめだめ 捨てちゃもったいないわ」
と お鍋にスープをもどして 葱をみじん切りにして入れ
卵を解きほぐし スープに流し込み 手早くかき混ぜ
かきたま風スープに仕上げる
「ねっ」
スープンで味見した彼は 驚いたような顔で
「あれっ 辛くないよ うめえっ」
と 感心して 私を見ている
「へえっ さすがぁ~」
と 彼に言われるのが 単純に嬉しい
一緒に片づけをしながら 彼が聞いた
「旦那さんは 料理しないの?」
そう言えば 夫はほとんど料理をしない
よく考えれば
夫が台所に入るのに抵抗のあるのは自分の方だったかも
男はこうあるべき・・・
女は こうするもの・・・
「女と男は 平等よ」
娘には いつもそう言って育てていたのに
一番こだわっていたのは 自分かもしれない
彼といると 彼の自由すぎる感覚に振り回されながらも
男だとか 女だとか 年齢がどうだとか
今まで私が縛られてた常識やこだわりを気にしないでいられる
食後に ケーキを食べようと 冷蔵庫から
焼いておいたスポンジと 生クリームを取り出した
「俺に やらせて」
と スポンジに生クリームを搾り出していく彼の表情は
粘土遊びに夢中になっている子どものようだ
手に付いたクリームを舐めながら格闘している
けっこう器用で 思ったより 綺麗に飾り付けられている
イチゴを乗せながら
「俺 歌手辞めても ケーキ屋になれるかも」
なんて 調子のいいこといいながら クリームを舐めている
私は気付いた
甘いケーキは彼と食べるともっと甘くなる
座ったままで 何気ないことを話す
舞台裏での メンバーのことや 収録の合間の様子
今日はご機嫌でいつも話さないような
こまごましたことも話してくれる
今まで 彼から 仕事の愚痴を聞いたことがない
1時間くらい 黙って怖い顔をしたままソファーに座っていることは
あっても 詳しいことは何も話さない
私は 黙って お茶を入れたり 食事の用意をしたりするだけ
そんな彼の強さに惹かれながらも
彼の弱さを受け止めてあげたい気持ちになる
お茶の後片付けを終えて ソファーを見ると
子猫と遊んでいた彼がいつのまにか 子猫と一緒に眠っている
膝に子猫を乗せたまま 身体が斜めに傾いている
額にかかった柔らかい髪
彼の閉じた目は びっしりと睫毛に覆われていて
穏やかな表情で 静かな寝息さえ聞こえてくる
少しゆるんだ口元 その下にあるほくろ
唇が少し開いている
美しい でも どこかこわれそうな繊細さをふくんだ寝顔
いくつもの苦しみや悩みも
そのおだやかな寝顔の下に秘められてるにちがいない
それらを見せずに きらきらしたステージで 踊り歌う彼
私に笑顔を向ける彼
そして 彼は 今 穏やかに眠っている
私のすぐそばで
幼子のように
このときを 守ってあげたい
そして 私もこのときがいつまでも続いてほしいと願う
このまま彼を見ていたい
いつまでも・・・・・
許されるときまで・・・・・・
(つづく)
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すごく 目に浮かんできました。
KAZUYAのしぐさや その場面の雰囲気を すごく
綺麗に細かくかかれているので、その時の楽しくて
終わって欲しくないという 時間の流れが 伝わって
きました。 私もKAZUYAのいろんな話聞きたい~なんて
ドキドキしながら・・(笑)