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Author:彩花
ごくせん・野ブタではかっこつけてる嫌なヤツだったイメージが、こんなに変わってしまうなんて・・・・・
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今日は 市の図書館主催のゴスペルを聞きに行きました
一番前で聞けて すごく感激
生の魅力って 直接伝わってくる音 
表情 聞きに来ているみんなで作り上げる空気・・・

やっぱり KAT-TUN のコンサートも聴いてみたいな
と 思いました

歌っている人は 20代から40代くらいの男女で
声がすばらしい
とても魅力的な表情できらきらしていました

自分を表現できる場所があるってステキなことですね
一緒に行った友達と自分たちも何かやりたいね
と 熱くなりながら帰ってきました
幼稚園でママさんコーラスしたときのこと
懐かしく思い出しました
衣装を作ったり 振りを考えて練習したり楽しかったです


歌手や女優 男優というのは素晴らしい仕事ですね
自分を表現し 人を感動させることができる
亀梨君の仕事も そういう仕事なんだなと改めて感じました



さて 見えない約束 vol 8 です
KAZUYAとのゆったりとした時間が
いつまでも続いて欲しいと願ったいた彩花ですが・・・

続きを読んでくださる方は お進みください








見えない約束  vol 8



洗濯物を取り込んで 子猫にえさをやろうとしていたとき
空が暗くなり いきなり雨が降り出した
子猫が寝床代わりにしていた籐の籠の中を覗き込んだ
子猫の姿が見えない
「にゃんにゃん どこへいったの?」
あれから 子猫の名前を付けそびれていた
彼が「にゃんにゃんでいいだろ なんか可愛くね?」って言うので 
そのまま そう呼んでいたのだった
雨が強くなってきた
子猫は外に行ってしまったのだろうか

「雨だよ」彼の声だった
子猫を探しに行こうと玄関にいくと 彼が扉を背にして立っていた
「子猫がいなくなったの」
彼は 私の言葉を聞くと同時に外に走り出した
私も彼の後を追う
まだ傷も完全に治っているわけでもないのに
どこへいっちゃったんだろう
庭の茂み バケツの中 プランターの間 など 一つ一つ見てまわった
「にゃんにゃん 大丈夫?」と彼の声のする方を見ると
子猫は足に巻いた包帯が 茂みの木にかかって
巻きついて動けなくなっていた
猫の頭を彼は優しく撫でていた
そして 木に巻きついていた包帯をはずしていった

びしょ濡れの子猫はいつもより小さく見えていた
彼の腕の中で震えていた子猫を タオルでくるみ 
あたたかいミルクを飲ませて 毛布をしいた籠の中に寝かせた
子猫は安心したように籠の中で丸くなって 静かに眼を閉じた
「よかったね」と笑う彼を見ると 子猫と同じくらい濡れていた
窓の外は風も雨も強くなっていた
浴室の棚からタオルを取ってリビングに戻ろうとしたとき 
不意に部屋の電気が消えた


停電だった
そういえば 去年のクリスマスに使った蝋燭があったと 
キッチンの引き出しから蝋燭を探し出し マッチで火をつけた
青い炎が 壁に影を映し出し 長く長く揺らめいた
子猫のように濡れた彼 前髪から雫が ぽたりと落ちた
濡れた髪の間から 覗く瞳

「早く拭かなきゃ風邪ひいちゃうよ」
タオルを彼に渡そうと近づこうとしたとき 
彼の手が私の腕を掴んだ
タオルが床に落ち 慌てて拾おうとする私の両手はつかまれ 
強く引き寄せられた
「痛い」
彼は手を離さない
彼の濡れた白いシャツは彼の体の筋肉の形を強調していた
自分のブラウスも彼のと同じように胸に張り付いているのに気がついた
彼の目の中に蝋燭の青い炎が映っている
私は動けなくなった
私の頭の命令を私の体が聞こうとしない
彼は見たことのない男の顔をしていた
私は壁に追い詰められ 壁と彼の間でかろうじて立っていた
彼の瞳は私に迫る
彼の微かな息づかいが私の耳に届く
私の手は壁に強く押し付けられている
彼の私を押し付ける手の力がさらに強くなっていく
私は頭と体がばらばらに切り離されていくような気がした
いや 切り離されたかった 切り離してほしいと叫んでいた

彼の瞳は私の目の前に来ている
その瞳は私をはずさない 
あの透き通った茶色の瞳が私の目をまっすぐ射抜いていく
彼の瞳の中の炎は青白く燃えている
炎はさらに大きく青くなる
彼の手が動き始める


私は目を閉じることもできない
青い炎から 目をそらすことができない
頭の中に波の音が聞こえた
波の音はどんどん大きくなっていく
頭の中が波の音だけになる
このままこの波に呑まれてしまいたい
どこまでも流れて行きたい 
彼と2人ならどこまでも行ける
どんなに遠いところまでも
どんなに深いところまでも






「はなして」





誰が言ったのか
いったい誰がこの言葉を言ったのか私には分からなかった
一切の感情を押し殺したような静かなその声




それは私の口から出たものだった
彼は一歩私に詰め寄り 私の目を見つめたままだった
私の気持ちを確かめるように私の目をじっとみつめていた
やがて 彼は ゆっくり手を離した
長い睫毛に覆われた目
睫毛が微かに揺れるのが見えた
彼の手はからだの両端に垂れていた
剃刀の刃のような目が私を見ていた

落ちていたタオルを彼に渡そうとしたとき
「近づくな」
冷たい鋼のような彼の声に跳ね返された
「俺のこと どう思っているの」
彼の声はさらに冷たく迫ってきた
私は答えられない


次の瞬間
彼の瞳は一切の感情を閉ざしていた
ただガラス球のようだった
 



彼は一度も振り向かずに帰っていった



         (つづく)





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コメント

ananちゃん こんにちは!
もう~じれったいじゃないのよぉ~
どうなるのよぉ~
はなして の言葉が突き刺さっちゃった?
・゚・(つД`)・゚・  
帰ってきてぇ~

緊張した~!
一体どうなるのかと、かたずをのんで読んでしまいました。
見たことない男の顔を見せる和也に、目を閉じることもできない彩香さん。
壁際での緊張感溢れるやりとりにどきどきです。
ここでついにか~!?って思ったら「はなして」・・・。 
大人の女性のプライド?きっと彼を好きなんだけど、認めたくない複雑な気持ち。これは不倫なのか・・・。
すごく切ないですね。

書いておられるのは、少し前に知っていたのです。
ごめんなさい。なかなかじっくり来ることが出来ませんでした。
最初から一気にここまで来ました。
こんな長いお話、すごいですね!

冒頭から、ananさんの亀ちゃんを見つめる心が見えて、そして描かれるKAZUYAは、亀ちゃんの姿でした。
ananさんが、亀ちゃんのどんなところが好きなのか、彼にこっそり求めてるもの・・・そういうのが垣間見えるものですね。
描かれるKAZUYA、とっても素敵です~

日差しが笑顔に溶ける・・・瞳の中の夜景を見つめる・・・すごい接近戦なのに、今のぎりぎりで止まってる状況、すっごくエロス感じます。
また、娘が連れてきたら、「何よ、あんなちゃらちゃら。」って言うだろうと笑う、彩花さんにはとても共感できるし。

この後どうなるんだろうって、展開していくのもすごいなあって、尊敬です!

書きながらアップされているのでしょう?すごいなあ~
押し留まろうとする、彩花さんも、覚悟を決める時?
自分が欲しいもの手にする? 罪の意識はどうする?
それさえも覆い隠す、彼の魅力と、自分の心の小さな傷・・・。
また楽しみにして、遊びに来ますね。
頑張ってください!

ドキドキした

今日は、私にananちゃんの小説読む資格があるのかな...
深い意味は、そっとふれないでいてね(笑)
ドキドキするね、冷めた目で見れば、不倫なのかな?
現実では無いのなら、どこまでもいきたい

ガラス球のような何の感情もない瞳が
現実に目の前にもしあったら・・・。
正面から見据えることなんて出来ないだろうね。
あまりに切なくて、夢に出てきちゃうそうです。
出来れば笑顔満載の彼に出てきてほしいけど。

うさこちゃんコメントありがとう

そうよね
じれったいよね
はなしての一言はKAZUYAのこころに突き刺さっただろうね
2人はどうなるのか
書きながらも 決めてはいるけれども
悩んでしまいます

なるちゃんコメントありがとう

彩花は自分の気持ちを認めたら
答えを出してしまったら 
2人の進むべき道は1つしかないと思っているの
だから 自分の気持ちKAZUYAの気持ちにも
わざと答えを求めないで知らん振りして
このしあわせな日々を続けたかった
でも KAZUYAは答えを求めた・・・
自分の気持ちに気付いてしまった・・・
2人はどうなっていくのか
私も 結末は決めてはいるけど考えてしまいます

ごんままっちさんコメントありがとう

来てくださって 初めから読んでくださってありがとう
細かいところまでよんでくださっての感想嬉しいです
そうですか
やっぱり 私の求めている姿出てきてますよね
自分を書こうという意識はそんなになく
書き始めたのですが 彩花やKAZUYAの姿を
思い浮かべて書き進むうち どんどん自分が
投影されていくのを感じました
もちろん設定は変えてるんですが
かなり入り込んで書いてしまいました
「エロス」といっていただいて嬉しいです
触れないエロスというものを書いてみたいと
思いました
ちょっとマニアックですよね
つづきは皆さんが受け入れていただけるものになるか
心配です
また 感想聞かせてください

アコちゃんコメントありがとう

アコちゃん 深い意味は聞かないわ
少し気にはかかるけど・・・
どこまでも行きたいと思うよね
現実じゃないんだものね
結末は アコちゃんに受け入れてもらえるものに
なるのか心配ですが 頑張っていきますので
応援してね
最後まで 付き合ってね

まみちんコメントありがとう

KAZUYAには笑って欲しいよね
ガラスだまの目は切な過ぎる
2人が笑っていられる
読んでくださった人も幸せになれる結末を
目指してはいるんだけど うまく描けるかなぁ
頑張って書いていくので 読んでもらえれば嬉しいです

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